サムソンはティムナに住むペリシテ人の娘を気に入った
- サムソンの父と母は反対した。しかしサムソンは聞き入れなかなかった。士師記14:3
- これは、主によることであった。主はペリシテ人と問題を起こす機会を作ろうとしておられたからである。
彼の父と母は、それが主によることだとは知らなかった。主はペリシテ人と事を起こす機会を求めておられたからである。そのころはペリシテ人がイスラエルを 支配していた。士師記14:4 - ティムナの女に会いに行く途中、獅子が襲って来た。(普通でない力!神の力!)
主の霊が下り、サムソンは手で獅子を引き裂いた。彼はこのことを秘密にしておいた。士師記14:5,6このとき、主の霊が激しく彼の上に下って、彼は、まるで子やぎを引き裂くように、それを引き裂いた。彼はその手に何も持っていなかった。サムソンは自分の したことを父にも母にも言わなかった。14:6 - しばらくたって後、再び女と話しに行った帰りに、見ると獅子の死体の中に蜂の群れと蜜があった。
サムソンは蜜を集めて父母に与えた。14:8-9 - サムソンは父とティムナに下り、宴会を催した。ペリシテ人の客を30人招待した。
彼は、客たちと「なぞかけ」をした。「なぞ」が解ければサムソンが、「解けなけれな」ペリシテ人が亜麻布の着物30着と晴れ着30着を払うことにした。 - ペリシテ人たちはサムソンのなぞが解けなかった。そこで娘に答えを尋ねさせた。
娘は7日間、サムソンに答えをせがみ、とうとうなぞの答えを聞き出した。 - 客たちは7日目の日が沈む前に、サムソンのなぞを解いた。
- サムソンは娘が答えを教えたことに気がづいた。そのとき主の霊が激しくサムソンに下った。
彼は、アシュケロンに下り住人30人を打ち殺した。
彼らから晴れ着をはぎとって、客にやり、怒りを燃やして家にかえった。14:19 - 娘は客のひとりの妻になった。14:20
サムソンは、娘に会うためティムナに下る
- しばらくたって、サムソンは自分の妻を尋ねた。しかし、父は彼女の部屋に入らせなかった。15:1
父は、「娘は客の1人の妻になった。だから、代わりに妹を妻にしてください。」と言った。 - すると、サムソンはジャッカル300匹を捕らえて、尾を結び、
2つの尾の間にたいまつを取りつけ火をつけた。
そのジャッカルをペリシテ人の畑に放して、麦やオリーブ畑を焼いた。15:4,5 - ペリシテ人はサムソンの妻になるはずの娘とその父を焼いた。15:6
- それを怒ったサムソンは、彼らをつかみかかって押しつぶし、激しく打った。15:7,8
そして、エタムの岩の裂け目に住んだ。
ラマテ・レヒでペリシテ人と戦い、ろばのあご骨で千人を殺す
- ペリシテ人はユダに対して戦いに出てきた。
ユダの人々はサムソンを捕まえるために彼らが来たことを知った。9,10 - ユダの3千人がサムソンのところに行った。彼らがサムソンを襲わない約束で、サムソンは同意し、
縛り上げられてペリシテ人に渡された。15:11-13 - ペリシテ人は彼に近づいた。
そのとき主の霊が激しく彼の上に下り、ろばのあご骨で、ペリシテ人千人を打ち殺した。
サムソンはその場所をラマテ・レヒ(あご骨の高台)と名づけた。
サムソンがレヒに来たとき、ペリシテ人は大声をあげて彼に近づいた。すると、主の霊が激しく彼の上に下り、彼の腕にかかっていた綱は火のついた亜麻糸のよ うになって、そのなわめが手から解け落ちた。
サムソンは、生新しいろばのあご骨を見つけ、手を差し伸べて、それを取り、それで千人を打ち殺した。15:14,15 - サムソンはひどくのどが渇き、ペリシテ人に殺されそうになった。
そのとき、主は水を湧き出させサムソンに飲ませた。サムソンは元気になった。
そのとき、彼はひどく渇きを覚え、主に呼び求めて言った。「あなたは、しもべの手で、この大きな救いを与えられました。しかし、今、私はのどが渇いて死に そうで、無割礼の者どもの手に落ちようとしています。」すると、神はレヒにあるくぼんだ所を裂かれ、そこから水が出た。サムソンは水を飲んで元気を回復して生き返った。それゆえその名は、エン・ハコレと呼ばれ た。それは今日もレヒにある。15:18,19
エン・ハコレ=呼ばわる者の泉 - サムソンは20年間イスラエルをさばいた。15:20
サムソンのおろかな選択は、主によることであった。
主は、時に、人間に間違いを起こさせ、御心を実現する。
サムソンは女性好きだった。しかも、イスラエル人ではなくペリシテ人の女を愛した。律法には、異邦人の女性と交わってはならないとの戒めがある。しかし彼は、父母が反対しても耳を貸さず、繰り返しペリシテ人の女と関係を持った。ところが、その度に彼らとの間に問題が生じた。ペリシテ人たちは彼を怒らせた。主の霊が下り、彼はとんでもない力を発揮して彼らを打ち殺した。結果として、サムソンがたくさんのペリシテ人を殺すことになり、イスラエルは彼らの攻撃から守られた。
聖書には「サムソンがペリシテの女との結婚を望んだことは、主から出たことであった」とある。士師記14:4
主は、サムソンがペリシテ人と関わることで、問題を起こすことを望んでおられた。それは、サムソンが彼らを打ち殺す理由を彼に与えることになるからである。
私たちには、愚かに思えるサムソンの意思が、実は主によって固くされていたことを知ることができる。
愚かな選択から引き続いて起きる混乱や悲惨が、実は神のご計画されていたことの成就であることを見る。
神のなさり方、ご計画は人間には計り知れないと思わされる。
わたしたちも、愚かな選択をして、その刈り取りをすることがある。しかし、その選択は、あえて主が私にさせたことなのかもしれない。ただただ悔やむよりも、このように考えて振り返るとき、もしかしたら神の良いご計画を垣間見ることができるかもしれない。
サムソンは主の霊が下ったとき、とてつもない力で敵を倒すことができた。
主は、サムソンによってペリシテ人を弱め、イスラエルを守られた。
1回目 獅子を手で裂いた。自分でも驚いたのではないか。だから、父母にも秘密にしていた。
自分の力のすごさに気づいて
2回目 なぞかけの負けを支払うため、1人で30人を殺し、着物をはがしてペリシテ人の客に渡した。
3回目 娘と父が殺されたのを怒って、ティムナの町の人々を激しく打った。
4回目 ろばのあご骨で千人を殺す。
サムソンは、はじめ自分の力に驚いたであろうと思われる。しかし、主の霊は事件の都度、彼に下り、彼はペリシテ人を撃ち殺していった。その数は、回を重ねるごとに増えていった。つまり、サムソンはますます激しくペリシテ人を打った。これは、全て主がイスラエルをペリシテ人の手から救うために計画されたことであった。彼が生まれる前に、天使が父母に語った預言が実現したのであった。(13:5)
ユダはおじけずいた。ペリシテ人と戦ったのは、サムソン1人。
しかし、主が共にもおられるなら、1人で千人を打ち負かすことができる。
サムソンは喉が渇いて、元気を失い、敵に殺されそうになったとき、主に助けを呼び求めた。
主は彼の叫びに答えられ、水を湧き出させて与えた。元気を回復したサムソンは千人のペリシテ人を殺した。
ユダの人々はペリシテ人を恐れて戦うどころではなかった。
彼らは、サムソンとともに戦いに出るどころか、彼を縛ってペリシテ人に引き渡した。
ペリシテ人と戦ったのは、実に彼1人であった。彼を助けたのは、主だけであった。
しかし、主の助けがあれば、1人で千人を打ち倒すことができる。
しかも剣を使わず、ろばのあご骨で撃ち殺したのであった。
このことから、戦いの勝利は、兵の数によらず、武器によらず、主によって定められることを知った。
聖書の他の個所もこのことを支持するみことばがある。
あなたがたのひとりだけで千人を追うことができる。あなたがたの神、主ご自身が、あなたがたに約束したとおり、あなたがたのために戦われるからである。ヨシュア記23:10
私たちも、友が味方してくれず、かえって私たちを敵に引き渡すような状況を経験するかもしれない。
ただ1人で、戦わなければならないときがあるかもしれない。しかし、勇気を失ってはいけない。
自分のしようとすることが主の目に正しいことであれば、勇気を失ってはならない。
主が共にいてくださる、主が戦ってくださると信じて良いからだ。
そして、主の側に立つものを、主は助けて勝利させてくださる。
あなたは、ヨシュアが言ったように、またサムソンがしたように、1人で千人を打ち負かすことができるからだ。