ネヘミヤ記「エルサレムの城壁再建」

ネヘミヤはユダヤの悲惨な状態を知った

  1. ハルカヤの子ネヘミヤは、そのとき王の献酌官であった。
    彼は親類からエルサレムについて聞いた。
    (アルタクセルクセス1世の20年目)
    「あの州の捕囚からのがれて生き残った残りの者たちは、非常な困難の中にあり、またそしりを受けています。そのうえ、エルサレムの城壁はくずされ、その門は火で焼き払われたままです。」ネヘミヤ1:3
  2. ネヘミヤは喪に服し、断食して神に祈った。1:4-11
    1. 自分たちの犯した罪を告白した。1:7
      「あなたに対して非常に悪いことをした」「モーセのさだめを守らなかった」
    2. モーセに語られた主の約束を思い出し、民を救ってほしいと神に願った。1:8,9
      それは、イスラエルが主に立ち返るなら、散らされた地から民をエルサレムに集めるという約束であった。
       しかしどうか、あなたのしもべモーセにお命じになったことばを、思い起こしてください。『あなたがたが不信の罪を犯すなら、わたしはあなたがたを諸国民の 間に散らす。
       あなたがたがわたしに立ち返り、わたしの命令を守り行なうなら、たとい、あなたがたのうちの散らされた者が天の果てにいても、わたしはそこから彼らを集 め、わたしの名を住ませるためにわたしが選んだ場所に、彼らを連れて来る。』と。申命記30:1-5

 ネヘミヤは、エルサレムに帰ることを王に願い出た。

  1. 王に酒を注ぐとき、ネヘミヤは「故郷に帰って町を再建させてほしい」と王に願った。
  2. 王は快く送り出した。川向こうの総督たちへの手紙も書いてくれた。ネヘミヤ2:6-9
  3. ユダの総督たとは非常に不機嫌になった。イスラエルの利益を求める人がやってきたから。ネヘミヤ2:10

ネヘミヤはエルサレムの城壁の再建にとりかかった

  1. エルサレムに着いて3日後の夜中、ネヘミヤは密かにエルサレムの城壁を見に行った。
    壁は焼き払われたままであった。2:12-15
  2. ユダヤ人のおもだった人たちに、祭司たちに話して城壁の工事にとりかかった。2:17
  3. ホロン人サヌバテラ、アモン人で役の人トビヤ、アラブ人で役人のゲシェムはあざけった。
    「おまえたちのしていることは何だ。おまえたちは王に反逆しようとしているのか」2:19
  4. 羊の門からハナヌヤのやぐらまで、魚の門、エシャナの門から広い城壁のところまで、谷の門から糞の門まで、泉の門、シェラフの池の城壁をダビデの町から下ってくるところまで、ダビデの墓地に面するところから勇士たちの家まで、城壁の曲がり角、そこから大祭司エリヤシブの家の端まで、王宮から突き出るやぐらまで、オフェルの城壁まで、宮に仕える商人たちの家から羊の門までを修理した。
  5. 城壁は高さが半分まで継ぎ合わされた。民が必死に働いたから。4:6

反対者たちは城壁が出来上がるのを見て、妨害した

  1. 対者たちは、城壁が出来上がっていくのを知って、ユダヤ人を殺し工事を止めさせようと考えた。
    「彼らの知らないうちに、また見ないうちに、彼らの真ん中に入り込んで、彼らを殺し、その工事をやめさせよう。」4:11
  2. そこで、ユダの民を城壁のうしろの空き地に移動させた。
    若い者の半分は工事をさせ、残りの半分はユダの民を守らせた。4:11-16
  3. 城壁の工事をする者たちは、片手に投げやりを持ちながら工事した。4:17
    角笛を吹き鳴らすものを配置し、笛がなったらその場にすぐ駆けつけて戦うようにした。4:17-20
  4. 夜も工事を続けた。4:22
  5. 工事の間の生活について、ユダヤ人同士が援助し合った。負債を帳消しにしたなど。5章
  6. ネヘミヤとその親類は無給で働いた。5:14-15

城壁は52日間で完成した。民は城壁の内に住んだ。

  1. 反対者たちの陰謀があったが、城壁は52日で完成した。6:15
  2. エルサレムの城壁の門は、夜閉ざされた。門には見張りを置いた。7:3
  3. イスラエル人は、自分たちのもとの町々に住んだ。7:72
    は城壁の中に住んだ。合計42360名。奴隷7337名。7:66

民は律法の書を読んだ

  1. 民は、祭司であり学者である「エズラ」に律法の朗読を求め、水の門に集まった。8:1
  2. 祭司エズラとレビ人たちは、水の門の前の広場で、夜明けから真昼まで、民に律法を解き明かした。8:2-8
  3. 民は律法のことばを聞いて理解したとき、泣き悲しんだ。8:8-9
  4. エズラは彼らを励ました。「あなたたちは理解したのだから、食べて喜びなさい。」8:9
  5. その2日目に民は律法を良く調べるために集まった。「仮庵のまつり」のことを知った。
    それで、第7の月に祭りをした。祭りの最初から最後の日まで律法の書が朗読された。8:13-18
  6. その月の24日イスラエル人は断食し、荒布を着け、土をかぶって集まった。9:1
    彼らは、外国人と縁をきった。自分たちの罪と、先祖の咎(とが)を告白した。
    彼らは、アブラハムのときからの神の恵みと自分たちの罪を思い返して告白した。

    1.  主だけが神である。9:6,7
    2. 神が、アブラハム以来ずっとイスラエルを助けてくださった。しかし民は神に反抗し続けた。
    3. 反抗を繰り返すイスラエルを、神は憐み、助けられたこと。9:5-
    4. 律法を捨てて、預言者たちを殺した。9:26
    5. すべてにおいて主は正しい。私たちの困難は当然受けるべきもの。9:33
    6. 娘、息子をこの地の民と結婚させない。安息日を守ってその日は商売はしない。7年目には土地を休ませ負債を取り立てない。神の宮のために献金をする。土地の初なりを宮にささげる。収穫の10分の1はレビ人のものとする。
    7. くじで10日に1人を選び、エルサレムに住まわせた。エルサレム復興のため。11:1
  7. 彼らは城壁の奉献式を盛大に祝った。12:27-47

民は堕落し始めた、ネヘミヤは律法を守らせることに全力を尽くした

  1. 司エルヤシブは、主の奉納物をトビヤに管理させた。そのためレビ人に報酬が支払われなくなった。
    祭司エルヤシブの息子はホロン人サヌバテラの婿であった。また彼はトビヤとも親しい関係にあった。
    それで、トビヤのために城壁内の奉納物の保管場所に1つの部屋をあてがった。

    このとき、ネヘミヤは王のところに帰っていた。13:5-7

    1. アルシャスタ王のところから戻ったネヘミヤは、トビヤの部屋を取り上げた。13:8-14
      奉納物がレビ人のために支払われるようにした。
  2. 安息日に仕事をする者、売り買いする者がいた。
    ネヘミヤは厳しく戒め、止めさせた。
    安息日には門を閉じ商売人が入れないようにした。13:15-22
  3. 異邦人の女をめとる者がいた。13:23-26
    ネヘミヤは彼らを打ち、毛を引き抜き、神に誓わせた。異邦人の妻を追い出した。13:25
  4. 大祭司エルヤシブの孫(息子エホヤダの子)は、ホロン人サヌバテラの娘をめとっていた。13:28
    サムバテラの娘を妻にした者を追放した。

ネヘミヤ書から学ぶこと

聖書を解き明かして、罪の悔い改めを生じさせる。リバイバルはこのようにしてもたらされる。

エズラは律法の書を朗読し、レビ人たちは彼らに解き明かした。彼ら自身も詳しく調べた。
その結果、自分たちも先祖たちも神に逆らい続けていたことを知った。不信仰な自分たちを、神は見捨てることなく支え続けてこられたことを知った。9章に書かれた彼らの告白を読むとき、彼らが心から自分たちの犯した罪を悲しみ、恥じていることがわかる。そして彼らは泣き悲しんで悔い改めた。律法に立ち返って生きることを誓った。これがリバイバルである。

日本はクリスチャン人口が1パーセントに満たない。しかし伝道ある者たちはリバイバルがもうすぐ来ると叫んできた。「クリスチャンたちが集まって祈るなら、神に叫び求めるなら、リバイバルは必ず来る!」と彼らは私たちを励ました。ある集会で、「日本は戦争で多くの血を流した。そのためにリバイバルが妨げられている。だから皆で戦争の悔い改めの祈りをしよう!」と勧められ、私も真剣に祈ったことがある。
今思えば、ばかばかしい話である。事実そんなことをしてもリバイバルは来なかった。
その他にも「祈りの大行進をしよう!」とか、「大きな大会を開こう。有名なメッセンジャーを呼ぼう。そこに友人を誘おう!そうすればリバイバルは来る!」など

しかし、たとえその集会に来たとしても、その場限りで終わることが多かった。また、救われたクリスチャンたちの再献身の場、お祭り的な感じになってしまった感はある。

ネヘミヤ書から教えらえることは、
「リバイバルは聖書を解き明かすことから始まらなければならない」ということだ。

ネヘミヤは、彼らに律法の書のことばを聞かせた。そして、レビ人たちが解き明かした。
それと同様に、聖書のことばも、はじめて聞く者にとってはわからないことが多い。
そこでその内容をわかりやすく解き明かして聞かせる必要がある。
そして、ユダヤの民が自分たちの罪を知って悲しんだように、聖書の言葉を聞いた人たちは悲しまなければならない。
神に反抗し続ける自分たちは神の怒りの下にあること、それにもかかわらず神は自分たちを憐んくださっていることに気づかなければならない。このことがわかる、それがリバイバルである。
祈りが大切ではないといっているのではない。祈りや叫びを天に響かせることでリバイバルが来るのではないと言っているのである。リバイバルは聖書を解き明かして、神に立ち返らせることなしには始まらないと言いたいのである。そこには、自分が神に敵対していたことを知って悲しみ、悔い改めることが必ず起こらなければならない。私たちは自分たちの宣教の方向性を見失っていないだろうか。

人間の性向は律法を嫌う。刑罰がなければ罪を犯す。しかし聖霊は罪自体を嫌わせる。

民は熱心に聖書を調べて、その通り実践した。過ぎ越しの祭りが回復し、安息日を守った。
しかし、次第に堕落が始まっていった。ネヘミヤが留守の間、レビ人への支給が止まり、雑婚する者、安息日に作業をする者、金をかせぐ者、買い物をする者が現れた。
大祭司の孫が、ホロン人サヌバテラの娘婿になる事態まで生じた。
ネヘミヤは、その1つ1つを戒めて止めさせた。
「雑婚した者の毛を引き抜いた」とあるが、彼は律法を厳格に守らせるために懸命な努力をしなければならなかった。
ネヘミヤが存命中に堕落が始まっているのだから、彼の死後はどうなって行ったかはおおむね想像がつく。民は律法を守らなくなっていったであろう。

このことから、人間の生まれつきの性質は神の律法に反するようにできていることがわかります。
人間が、神の定めにとどまり続けるためには、よほどの強い動機や努力が必要なのです。
しかし、生まれつき、人間にはそれを成し遂げる力が備わっていません。
自然な性向に反して、神の定めを守らせる力は、神から与えられるしかありません。
キリストに感謝します。
ペンテコステ以降、信者に聖霊が与えられ、神の定めにとどまる性質が与えられたからです。

私たちは、自分では律法を守れません。しかし、神が内に住んでおられ、私たちに動機を与え、実行させてくださるから、神に従うことができるようにされたのです。
ユダヤの人たちのように、罰を犯したら、髪を引き抜かれて痛いから、罪を止めるのではありません。
私たちは、罪を犯したら、内なる聖霊が悲しまれ、私たちは悲しくなるため、罪を止めるのです。
ユダヤの人たちのように、ネヘミヤのような強い指導者がいなくなれば、また堕落するのではありません。
私たち救われた者に、聖霊が宿っておられるため、私たちは誰から罰を受けることがなくても、罪を犯すことを自体を嫌うようになっています。また、罪を犯したときには悔い改めるように心が変えられているのです。

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