第1列王記11章「ソロモンの転落、偶像を拝み神の怒りをかう」

要約

ソロモンは多くの外国人女性を愛した。
彼女たちは、神が「彼らの中に入ってはならない、必ずあなたの心を転じて彼らの神に従わせるから」と警告を与えていた国の者でたちであった。
彼には王妃700人、そばめ300人がいた。彼女たちが彼の心を他の神々に向けたので、王はシドン人のアシュタロテ、アモン人のモレク、モアブ人のケモシュなど主が忌むべき神々に従うようになった。神はソロモンに警告を与えたが、彼は聞かなかった。
神は怒られ、ソロモンに敵対する者を起こされる。
エジプトに逃げていたエドム人のハダテ、エリヤダの子レゾンを起こして、彼を攻撃させた。
また、ソロモンの家来で手腕家であった、ネバテの子ヤロブアムを起こす。
預言者アヒヤを彼に遣わし、ソロモンの死後、11部族をあなたに与えると約束する。
ただ、1部族だけはダビデに免じて、ソロモンの子に与えると言われた。
このことを知ったソロモンは、ヤロブアムを殺そうそするが、彼はエジプトに逃げた。

 

偶像に関する主の戒め

あなたは注意して、あなたが入っていくその地の住民と契約を結んではならない。
それがあなたの間で、わなとならないように。いや、あなたがたは彼らの祭壇を取りこわし、彼らの石柱を打ち砕き、アシュラ像を切り倒さなければならない。あなたはほかの神々があってはならないからである。その名がねたみである主は、ねたむ神であるから。・・・
彼らは神々を慕って、みだらなことをし、自分たちの神々にいけにえをささげ、あなたを招くと、あなたはそのいけにえを食べるようになる。(出エジプト34:11-14)

なぜ、ソロモンは変わってしまったのか?

ソロモンは神殿建築が完成したとき、罪を犯して止まない民の弱さを知り、民が神に立ち返る時、赦してほしいと神殿に向かって祈った人である。
また、自分のために、財産や長寿を願わず、民を治めるための知恵を求めた人である。
そのような人が、モレクやアシュタロテを拝み仕えるようになるとは、信じがたいことである。
なぜ、ソロモンは変わってしまったのか?

1.彼の情欲に原因があった。彼は神の律法を守っていなかった。
外国の女性と交わってはならないという神のおきてを、ソロモンは守れなかった。
かえって彼女たちを好んで愛した。イスラエルの女性にはない魅力があったのであろう。
しかし、若い頃の彼は、彼女たちが自分たちの神々に仕えることをさせなかった。
しかし、ソロモンの中ですでに妥協が始まっていた。

2.王国が平和であることに安心した。

神は自分を守る。少しくらいの罪は赦されると、神のおきてを軽く見た。
彼の治政が安定し、たくさんの富を蓄えることができた。
このような時に、油断が入り込むものである。
彼は、少しぐらいの罪は罰せられないと神のおきてを軽く見た。

3.老いが彼を変えた。
若い頃に楽しめたこと(女性との交わり)ができなくなり、
新しい刺激、興奮を偶像の儀式に求めたのではないか。
偶像の神々の礼拝は、宗教的刺激、興奮をともない、官能的である。
モレクの場合、子供を殺すとういうショッキングな出来事を見ることが礼拝である。
大音響の中、火がつけられ、赤ん坊が泣き、母が泣き崩れる。
これほど刺激的なシーンはない。退屈な日常を忘れさせてくれる瞬間である。
現在も、ホラー映画を楽しむ人は多い。モレクはまさに「生のホラー」である。
また、アシュタロテ神は多産と快楽の神である。
女祭司たちは、人身犠牲と記した冠をつけた神殿付きの娼婦である。
彼女たちと売春行為をすることが礼拝である。
神の名の下に、フリーセックスを楽しめる。主が罪であると定める行為が、神聖な行為となる。
他者の行為を見るということもなされたと思う。(現代のポルノ)
ソロモンは偶像が提供する快楽から離れられなかった。

4.イスラエルの神が彼に安息を与えないため、さらに偶像に頼った。
ソロモンの心が神から離れたため、神は彼に敵対する勢力を起こし、彼を圧迫する。
このことが、さらにソロモンを他の神々に頼らせる結果になったと思われる。

現代の私たちはどうか?

現代の私たちもソロモンと同じ願いを持つ。私たちは最大限の自由を願う。
楽しみたいのである。それを制限し、罪だとする宗教、社会の倫理に反発する。
日本でも、同性愛が公に認められる風潮にある。
一部の地域では、同性愛カップルに婚姻と同等の権利を与える法律ができた。
また、結婚前の性交はあたりまえになされ、結婚後も他の異性と交わることを赦すカップルもある。

この流れに反対して立つことには、相当な信念が必要である。
クリスチャンには、聖書に書かれた神のおきてがある。
このおきてを破るなら、ソロモンのように破滅が待っている。
そのことは、神がソロモンに敵対する者を起こされたことからはっきりとわかる。
神が人の過去、現在、未来を決定されているからである。
だから、神に逆らえば未来はない。究極的な破滅は、死後、永遠の刑罰に定められることである。
人間の決心は頼りないものである。あれほど信仰深かったソロモンが転落した。
神からの聖霊が私たちを信仰にとどまらせてくださる。ここに希望がある
聖霊が宿る人を神は捨てない。救いに至る信仰を持つ人を神は最後まで守られる。

「私たちは神の側に立ち続ける。聖霊の助けによって。」これが私たちの確信である。

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今から約2000年前、キリストは預言されていた通り、死んで3日後に復活し、ご自身が神であることを証明されました。神がおられるのですから、その方を無視して生きることは、神があなたを造られた目的を知らずに生きることを意味します。どうか、神を知り、神に生かされる確かな人生を歩んでください。そのために、聖書を学び、神について、自分について、知ることを始めませんか?