第2歴代誌17~20章 「ユダの王、ヨシャパテ」
2歴代17章 ヨシャパテはイスラエルの神に従った。国は栄えた
- 35歳で王になり、25年間治めた。母:シルヒの娘アズバ
ヨシャパテは神の命令従った。そのため、主は国を繁栄させた。主の祝福を見て、彼はますます主のわざに励んだ。主はヨシャパテとともにおられた。彼がその先祖ダビデの最初の道に歩んで、バアルに求めず、その父の神に求め、その命令に従って歩み、イスラエルのしわざにならわなかったからである。 - そこで、主は、王国を彼の手によって確立された。ユダの人々はみなヨシャパテに贈り物をささげた。
彼には、富と誉れが豊かに与えられた。2歴代17:3~5
ヨシャパテはユダから偶像を除いた。民に律法を教えた。
- ユダの国から偶像を取り除いた。2歴代17:3~
彼の心は主の道にいよいよ励み、彼はさらに、高き所とアシェラ像をユダから取り除いた。2歴代17:3~5 - 民に主の律法を教えた。17:7~
つかさたちをユダの町々に遣わし、律法を民に教えた。
そのとき、レビ人、祭司を同行させた。(正しい教えを伝えるために) - そのため、民は主を恐れるようになった。17:10
民は、主から裁きを受けるような罪を犯すことを恐れるようになった。
主に立てられたヨシャパテに反逆することを恐れた。
そのため内戦は起らず、国は平和を保った。 - 周辺の国は貢ぎ物を持って来た。ヨシャパテには120万の兵がいた。
2歴代18章 アハブと同盟を結んだ。
- アハブの娘を息子の妻にめとった。
アハブと妻イゼベルとの間に生まれた娘アタルヤと、
ヨシャパテの息子ヨラムを結婚させ、アハブと親戚になった。 - アハブは、敵国アラムと戦うため、ラモテ・ギルアデに一緒に攻め上ろうと
ヨシャパテを誘った。18:3
ヨシャパテは主の預言を求めた。アハブの400人の預言者たちは勝利を預言した。
しかし、イムラの子ミカヤだけは、敗戦とアハブの死を預言した。
アハブは怒って、ミカヤを牢に入れた。 - ヨシャパテは、敵に取り囲まれ、命からがら逃げ帰った。18:29~34
アラム軍はヨシャパテがイスラエルの王だと思って、取り囲もうとした。
ヨシャパテは助けを求めた。主は、敵が彼から離れるように仕向けられた。17:31アラムの王は、自分の配下の戦車隊長たちに命じて言った。「兵や将校とは戦うな。ただイスラエルの王を目ざして戦え。」
戦車隊長たちはヨシャパテを見たとき、「あれはイスラエルの王に違いない。」と思ったので、彼を取り囲んで戦おうとした。
すると、ヨシャパテは助けを叫び求めた。主は彼を助けられた。神は彼らを、彼から離れるように仕向けられた。2
歴代18:30,31 - アハブは変装して出陣したが、死んだ。2歴代18:33,34
ところが、ひとりの兵士がなにげなく放った矢が、アハブの胸当てと草摺の間を射た。
アハブは夕方まで戦車の中に立っていたが夕方になって死んだ。
2歴代19章 戦いから帰ったヨシャパテは、主から叱責を受けた。
- ヨシャパテは、予見者エフーから叱責を受けた 2歴代19:2~3
- 悔い改めたヨシャパテは、もう一度民を神に立ち返らせた。19:4
- ユダの町で裁判が公正に行われるようにした。19:7~
裁判を行う者たちが、主を恐れ、忠実に行うようにした。
えこひいきせず、もわいろを取ることがないように指示をした。19:7
祭司やレビ人が主の事柄を担当し、さばきつかさが、一般の訴訟を担当した。
2歴代20章 モアブ・アモンの大軍に、主にのみに頼って勝利した。
- モアブ人とアモン人のおびただしい大軍が攻めて来た。20:1
彼らは、エン・ゲティーにまで来ていた。 - 王はユダ全土に断食を布告した。人々は、主に助けを求めた。19:4,5
- ヨシャパテは、主の宮にある庭で、人々の中に立って祈った。
ユダの人は全員主の前に立っていた。 - そのとき、アサフの出のレビ人、ヤハジュエルが預言した。20:14
アサフは、マタヌヤの子ベナヤの子ザカリヤの子。彼は言った。「ユダのすべての人々とエルサレムの住民およびヨシャパテ王よ。よく聞きなさい。主はあなたがたにこう仰せられます。『あなたがたはこのおび ただしい大軍のゆえに恐れてはならない。気落ちしてはならない。この戦いはあなたがたの戦いではなく、神の戦いであるから。あす、彼らのところに攻め下れ。見よ。彼らはツィツの上り道から上って来る。あなたがたはエルエルの荒野の前の谷のはずれで、彼らに会う。
この戦いではあなたがたが戦うのではない。しっかり立って動かずにいよ。あなたがたとともにいる主の救いを見よ。ユダおよびエルサレムよ。恐れてはならない。気落ちしてはならない。あす、彼らに向かって出陣せよ。主はあなたがたとともにいる。』」 - ヨシャパテとユダの全ての人々はひれ伏して主を礼拝した。20:18
- 翌朝早く、賛美をする者を先頭にして、テコアの荒野に出陣した。20:19
主は、伏兵を設けて、アモン人、モアブ人、セイル山の人々を打ち負かした。
アモン人とモアブ人は協力して、セイル山の住民を聖絶した。その後、彼らは互いに滅ぼし合った。 - ユダが戦場に到着すると、同士討ちの後で、死体がころがっていた。20:24
ヨシャパテたちは、分捕り者を山ほど剥ぎ取った。3日かかった。 - 4日目に、ベラカの谷に集まり、主をほめたたえた。20:26
それから、エルサレムに凱旋した。
2歴代20:35 再び、イスラエルの王(アハズヤ)と同盟を結んだ。
- タルシシュへ行くための船団をつくるためであった。20:36
- 主はヨシャパテを叱責した。20:37
マラシェ出のドダワの子エリエゼルがヨシャパテを叱責した。
主は舟はつぶれると言われた。
舟は難破し、タルシシュに行くことができなかった。20:37
考察、ヨシャパテの妥協が、後々のユダの不信仰の火種になった。
(ヨシャパテがイスラエルの王と盟約を結んだことから教えられたこと。)
ヨシャパテは主に忠実な王であった。
しかし、ユダは小国であった。ヨシャパテには、ユダ1国で周辺の敵を追い払うのは、不可能に思えたであろう。
そこで、彼はイスラエルの王と同盟を結んだ。
ところが、このことは主の御心を大いに損なった。そのために、彼は、大きな損害を受けている。
アハブとともにアラムと戦ったとき、アハブは戦死し、自分も、もう少しで死ぬところだった。
タルシシュに行く船団をつくるため、アハブの息子アハズヤと同盟を結んだが、
舟は難破し、そのために費やした資金が無駄になった。
イスラエルとユダは、ともにアブラハムを父祖とする同じ民族である。
しかし、イスラエルは、自分たちで造った偶像(金の子牛)を拝み、バアルなどの他国の神々を拝んでいた。
彼らは、主に忌み嫌われていた。
主は、ユダがイスラエルと同盟することを嫌われた。
それは、もし戦いに勝利すれば、イスラエルの神々の偉大さがたたえられるからであった。
主の御心は、ユダを守り、勝利させる方は主のみであることを、民に示すことであった。
だから、ヨシャパテがイスラエルの王と協力して成し遂げようとしたことを、ことごとく失敗させたのである。
同時に主は、ご自身の力はどのように強大な王にも増して偉大であること、
この神にこそユダ頼るべきお方であることをを、ヨシャパテにはっきりと示されている。
たとえば、ヨシャパテが、アハブと共にアラム軍に敵対した戦いがそうであった。
ヨシャパテが、アラムの兵士たちに取り囲まれて絶対絶命の危機に、、彼が助けを叫ぶと、
主はアラムの兵士らが彼から離れるように仕向けられた。
アラムとモアブの大軍がエルサレムに迫ってきたときもそうであった。
彼らが断食して主に祈ったとき、主は敵が同士討ちをするように仕向けられ、ヨシャパテは戦わずして、多くの分捕り物を得た。
ヨシャパテは、その後半生、再びイスラエルと同盟を結んだ。
彼の信仰は、始めは良かったが、後に堕落していったようである。
また、彼があの悪名高いイゼベルの娘を息子の嫁をもらったことは、
彼の息子が王を継承したとき、ユダに偶像礼拝が復活する大きな要因となった。
このことは、息子のヨラムの代にとどまらず、ヨラムに続くユダの多くの王たちの信仰を堕落させることに発展していった。
ヨシャパテの罪は大きい。彼の妥協が、後生の不信仰へと発展していった。
私たちは、ヨシャパテの事例から、自分の信仰の純粋性を保つことに心を砕く必要を学ぶ。
聖書も勧めているように、信仰のない者と重いくびきを負わないように注意する必要がある。
不信者と、つり合わぬくびきをいっしょにつけてはいけません。・・・
神の宮と偶像とに、何の一致があるでしょう。私たちは生ける神の宮なのです。
神はこう言われました。
「わたしは彼らの間に住み、また歩む。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。
それゆえ、彼らの中から出て行き、彼らと分離せよ、と主は言われる。汚れたものに触れないようにせよ。そうすれば、わたしはあなたがたを受け入れ、わたしはあなたがたの父となり、あなたがたはわたしの息子、娘となる、と全能の主が言われる。」
愛する者たち。私たちはこのような約束を与えられているのですから、いっさいの霊肉の汚れから自分をきよめ、神を恐れかしこんで聖きを全うしようではありませんか。(2コリント6:14~7:1)