創世記3章「罪のはじまり」

「罪とは何か?」 神の命令に背いて、自分の欲望をかなえること

Ⅰ 蛇(サタン)はエバを誘惑して、善悪を知る知識の木の実を食べさせた。

<その方法>

1、神のことばを疑わせる巧妙な質問をした

園のどんな木からも食べてはいけない、と神は、ほんとうに言われたのですか。創世記3:1

  • この質問で女の心がゆれた 創3:3

私たちは、園にある木の実を食べてもよいのです。

サタンは女から神のことばを否定するような発言をさせる。「いや、食べてもよい」

自分が発したこの言葉によって、もともと女の心にあった、神の命令を破って、自分の望みを遂げたい思いがあおられた。

2、自分の言葉に触発されて、女は神の命令に変更を加えた。

神は、『あなたがたは、それを食べてはいけない。それに触れてもいけない。あなたがたが死ぬといけないからだ』と仰せになりました。

  • 神は「触れてはいけない」とは言っていない。
    ここに、その木の実が気になって仕方がなかった女の心が現れている。本当は食べたい。でも、神の命令だからがまんしているのである。
  • 神は「あなたがたが死ぬといけないから」とは言っていない。
    「それを取って食べるとき、あなたは必ず死ぬ。」と言われた。創2:17
    女の心は、神の命令に従って我慢するよりも、自分の欲望を満たして「食べたい」気持ちが勝っていた。そのために、彼女は、「食べても大丈夫だが、万が一死ぬ場合もあるので、食べないほうが良い」という命令に変更した。

3、サタンは確信を持って神の言葉を否定した。

蛇は女に言った。「あなた方は決して死にません。」創3:4

蛇は絶対に死なないと断言した。これは、蛇のうそである。うそでも断言されると、真実だと思えてくるものである。 

4、最後に、サタンは女に神の善意を疑わせるように誘導した。

あなたがたがそれを食べるその時、あなたがたの目が開け、あなたがたが神のようになり、善悪を知るようになることを神は知っているのです。
創3:5

神は、あなたが自分のように偉くなってほしくないから、警告をあたえたのだ。だから、取って食べなさい、賢くなりなさいと、蛇は巧みに女を誘惑した。神のようになりたい(全能)、賢くなりたい(全知)、偉くなりたい(全権)

5、女は神の命令を破り、木の実を食べた。そして夫にも与えた。創3:6

  • 女の欲望は抑えきれなくなった。食べても良いという理由付けもできた。夫にも与えて、夫も食べた。

◎私たちも、神の定めに逆らって、自分の欲望をかなえるとき、神に対して罪を犯しているのです。「神の定め」とは、聖書に書かれた人間が守るべき基準です。

Ⅱ 罪が入った結果

神と人との平和な関係が崩壊した

1、神を避けるようになった。神から隠れるようになった。創3:8
2、神を恐れるようになった。(神にしかられることをしたから)創3:10
3、「言い訳」や「うそ」、「責任転嫁」をするようになった。創3:11-13

女に対して刑罰が与えられた

1、出産の苦しみが大いに強められた。創3:16
2、男女が同等であり、一体であった関係が崩れた。創3:16
女は男からの保護と愛情を求めるが、男は自分の利益のため女を支配し利用するようになった。そのために、女は苦しむようになった。

男に対して刑罰が与えられた

1、食料を得るために、働かなければならなくなった。
2、労働の成果が得られなくなった。
一生けんめい働いても十分に食べることができなくなった。創3:17~18
3、肉体の死が始まった。創3:19
4、エデンの園から追放された。創3:22 

永遠に生きることがないようにされた。命の木へのアクセスを絶たれた。

◎事実、私たちは、ここに書かれた状況を、体験しています。
<参考箇所>   ローマ書 1章18-32節

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